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活動銀河核active galactic nuclei

活動銀河核について

  宇宙には無数の銀河が存在し、その中心には巨大なブラックホールがあるといわれている。 特に、ブラックホールの周りが明るく光っている天体を活動銀河核(AGN)と呼ぶ。 活動銀河の種類には「セイファート銀河」、「クェーサー」、「ブレーザー」がある。 この天体は電波からγ線にまで及ぶ光を出している。

その中でγ線領域まで放射が伸びているブレーザー(強いジェットを放出する活動銀河核の一種)を除くと、 X線領域は放射スペクトルの最も短波長側に位置する。一般にブラックホールの近傍でより高エネルギー現象が 起こっていると考えると、活動銀河核のX線観測はブラックホール研究にとって重要である。

また、銀河系外のX線源の大多数が活動銀河核であり、宇宙X線背景放射の主成分であることが分かっている。 宇宙X線背景放射の起源を理解することは、その主成分の活動銀河核の宇宙論的進化を知ることである。 ゆえに、活動銀河核はX線天文学にとっても欠かせない研究である。

活動銀河核のX線放射

  物質が高密度天体(ブラックホール)に引き寄せられて落ち込んでいく(質量降着) 際の重力エネルギーの開放が、活動銀河核の放射のエネルギー源である。 落ち込む物質は降着円盤を構成していると考えられている。 恒星質量のブラックホールと恒星からなる連星系(白鳥座X-1など)では、 降着円盤からの放射(ほぼ黒体放射)が検出されている。一方、 太陽の100万倍-10億倍の質量の超巨大ブラックホールをもつ活動銀河核では、 必ずしも全ての放射が降着円盤起源かどうか明らかではない。

活動銀河核のX線スペクトルには、しばしば輝線がみられる。これは、ブラックホール 周辺からのX線に照らされた降着円盤の鉄からの蛍光X線と考えられている。ただし、 輝線の幅が非常に広く、ブラックホール近傍の一般/特殊相対論的効果であると 解釈されている。これは、ブラックホール存在を示す重要な証拠である。

活動銀河核、恒星質量ブラックホールのX線放射のもうひとつの特徴は、激しい時間変動 である。林田他は、これをもとにブラックホールの質量を推定する方法を考案した。 一般にブラックホールの質量と変動の時間スケールは、ほぼ比例する。

活動銀河河核を含めたブラックホールのX線観測に関しては、林田のホームページに 複数の資料があがっている。

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